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H30第5回Gサロン「意思決定手法の実践」

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9月29日(土)、名城大学都市情報学部教授の杉浦伸先生をお招きして、「意思決定手法の実践」をテーマに第5回グローバルサロンを開催しました。

 私たちは日常の中で多くの意思決定の機会があり、どれを選ぶかを悩ましく思うことがあります。杉浦先生には、その意思決定において使える、主観的な判断と定量的・数学的手法を混合した「AHP」という手法を紹介していただきました。一体どのような手法なのでしょうか。「もし車を購入するとしたら、ということを例にして実際に表を使ってお話していただきました。購入する際には価格や、見た目など、評価が大きく関わります。先生の手法によると、その評価基準が重要性の尺度によって数値的に表され、どの評価に重きをおくかが明確になるというのです。確かに、先生が作られた「評価基準の一対比較行列」を見ると、一目瞭然でした。これをさらに候補に挙げた車を比較する一対比較行列に落とし込むと、比較したい車の総合評価が数値によって出てきました。つまり、漠然としていた選択肢が、評価基準によって数値化することで、どれを選ぶかが明確に表されたのです。

 この後、生徒たちはこの「評価基準の一対比較行列」を実際に体験しました。テーマは「よい名城附属高校生はどのような生徒か」です。生徒たちはグループに分かれて評価基準を話し合い、どの評価基準に重きを置いているのか計算をしました。その後発表しあい、他のグループの話に耳を傾けました。 それぞれのグループの評価軸が様々で、重要視する割合も大きく異なりました。

今日のサロンでは、主観的に捉えがちな物事が数値化される意思決定手法を学び、思考の階層化、部分から全体を見る思考のプロセスを学ぶことができました。これは進路の選択の際や、自分の思考の整理にも非常に有効だと思います。先生からは、「人との関わりの中や自分の人生における選択でも、積極的に意思決定に携わってほしい」というメッセージをいただきました。