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第5回土曜サロン

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第5回土曜サロンが9月29日に行われました。今回のテーマは「絶滅の謎を解き明かせ! 地球捜査班」です。

まずは担当の増井先生から、今まで地球で何度か起こってきた大量絶滅を引き起こした原因と考えられるものについての説明がありました。大量絶滅とは、地球上に生息していた生物の多くが一度に絶滅してしまう、生命の歴史上とても重要なイベントのことです。一番有名なのは、白亜紀の終わりに起こった恐竜の大量絶滅でしょう。この絶滅の原因は隕石の衝突ではないかと考えられています。他にも火山の噴火や気候変動、海洋の無酸素化などが大量絶滅の原因として考えられるそうです。これらがどういったメカニズムで絶滅を引き起こすのかについて、参加者は説明を聞いて学びました。

 次にこれまでの説明をヒントに、架空の絶滅事件の原因を突き止めるゲームを行いました。参加者は5~6人でグループを作り、配られたカードに書いてあるヒントと大昔の世界地図を手掛かりに、どうやって絶滅が起きたのかを推理していきます。このとき、自分に配られたカードの内容は人に見せることはできず、すべて口頭で説明してグループのメンバーに伝えなくてはいけないというのがルールでした。そのため、参加者たちはいかに情報を共有して整理し、推理していくかに苦戦していました。このゲームは昨年のサロンで行われたものとルールは同じですが、カードの中身が変わっているのでまた違った議論が飛び交っていたようです。

 ひとしきり議論し終えた後は、増井先生が答え合わせを行いました。地層のつながりの追い方や岩相の変化からわかる環境の変化の読み取り方について解説し、自分たちの推理がどこまであっているのかチームごとに確認し合いました。たくさんの情報を統合して論理的に考えるためのよい練習になったのではないかと思います。

後半は四方先生にバトンタッチです。いろいろな絶滅をキーワードに、身の回りにも絶滅したものがないかという問いかけがありました。例えば日本の商店街やガングロギャルなどが例に挙げられました。そしてその絶滅がなぜ起こったのかみんなで考えてみました。大型商業施設の登場、美の価値観の変化などなど様々な意見が出ました。そして最後に「いろんな絶滅を見てきたけれども、君たちは生き残る戦略を見つけなければいけない。なぜいろいろなものが衰退してきたのかそのプロセスを考えることは今後の戦略を考えるうえでも重要だ。」と締めくくられました。

次回の第6回土曜サロンは、10月20日(土)14:00から「確率とシュミレーション」というテーマで行われます。