
2025年9月30日、全校生徒対象の高大連携講座を開催しました。講師に名城大学 特任教授の佐川 眞人氏をお迎えして、「世界最強ネオジム磁石をどうやって見つけたか?」を演題に講演をしていただきました。
佐川氏は1982年にネオジム磁石を発明し、その功績によって、2022年クイーンエリザベス工学賞、2024年欧州発明家賞(非欧州諸国部門)など、数々の国際的な権威ある賞を受賞されました。小型モーターの高性能化を可能にしたネオジム磁石は、スマートフォンや電気自動車など、私たちの生活に不可欠な多くの製品に革命をもたらしました。
今回の講座では、佐川氏よりネオジム磁石の開発に至るまでの道のりや、研究者としての姿勢、そして若い世代への熱いメッセージについてご講演いただきました。
ネオジム磁石の開発においては、自ら徹底して「考え抜く」ことを重視され、数多くのアイデアを頭の中で練り上げられたとのことです。すぐに実験に取りかかるのではなく、頭の中で繰り返しシミュレーションを行ったうえで、実際の実験に臨まれたという姿勢は大変印象的でした。今回の講座を通して、ネオジム磁石への理解が深まっただけでなく、佐川氏の研究に向き合う姿勢は、生徒たちが取り組んでいる探究活動を進めるうえで大きな示唆となったようです。さらに、高校生に向けて「イノベーションは若い時だからこそ生み出せる。だからこそ、若いうちに挑戦しよう」という力強い励ましの言葉もいただきました。多くの学びにあふれた、あっという間の1時間でした。
質疑応答では、会場の生徒から次々と質問が寄せられ、佐川先生に直接質問しようと長い列ができるほどでした。ネオジム磁石に関する専門的な質問から、生徒自身の探究活動に関する相談、さらには佐川先生の日常生活にまつわる質問まで、多岐にわたる内容が取り上げられました。また、講演後にはサインを求める生徒の姿も多く見られました。限られた時間ではすべての質問に答えきれないほどの熱気に包まれ、生徒の関心を大いに喚起する、実りある講座となりました。
佐川先生、ご講演ありがとうございました。
