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GFインドネシア研修5日目

  • SGHネットワーク・WWL

研修5日目の10月12日(金)はニューヨーク、インドネシア、日本を拠点に世界で活躍する、非営利公益法人コペルニクを訪問し、その活動についての講義をしていただきました。生徒たちは事前にコペルニク代表の中村さんの著作『世界を巻き込む。』を読んで学習しており、世界の課題に向けて行動を起こし、多くの機関や団体、企業を巻き込んで活動を深化させている様子に感銘を受けたようで、質問が絶えない会となりました。

夜にはバリの代表的な伝統舞踊の1つである「ケチャ」を鑑賞しました。外国人の手によって新たに構成された舞踊がバリの伝統となり外国人観光客を集めている様子を体感しました。

以下は日直のコメントです。

今日はコペルニクを訪問し、貴重なお話を聞かせていただきました。事前に活動内容や活動の目的などを学習してはいましたが、メンバーの方のお話を聞いたり、ビデオを見させてもらったりすることで、より深く活動について知識を得ることができました。さらに、まだ未公開のバリのゴミ問題についての動画も見させていただきました。マングローブ林やごみ処理公社、現地校でのこれまでの研修で、川へのポイ捨てや、集められたゴミの処理方法、バリ人のゴミ捨ての習慣などについては理解していましたが、あらためてバリのゴミの現状を知ることができました。また、その解決策として、ゴミの捨て方のアプリを普及させたり、スーパーでマイバッグを利用した人に自転車のプレゼントをしたりするなど、人々の意識を変える取組みも始まっていることを知りました。この研修を通して、様々な取り組みは始まってきているものの、まだバリの人は、環境破壊の危機感が薄く、ごみのポイ捨てをやめ、分別することの必要性が根付いてないように感じました。コペルニクでとりあげるように、動画などわかりやすいものを用いて人々の関心を引くのに加えて、レジ袋の有料化などの具体的な策をとっていくことが必要であるように感じます。

また、午後にはバリのお供え物”chanang”を作る体験をしました。僕たちはヤシの葉っぱやお花を材料に作りましたが、現代はそこにお菓子を乗せることもあるそうです。指導をしてくれた方によると、この供え物は女性が作って朝と晩に供えるそうですが、近年は農家が減るとともに共働き家庭も増えたため、忙しくてスーパーで購入したり、本来なら竹ひごを使う代わりにステープラーで留めたりしているそうです。生活や経済の変化によって伝統の在り方が変化している様子をここでも感じました。

夜には、ケチャダンスを鑑賞しました。バリの伝統舞踊の代表的なものの1つであるケチャは、本来の姿を残しつつドイツ人によって新たに構成された芸能です。ウブドでは、毎週曜日ごとに各種の伝統舞踊があちこちで開かれており、私たちの入った会場も西洋人の観光客でいっぱいになっていました。伝統芸能が西洋人によって構成されなおしたことで、よりバリらしさが際立ち、それがさらに西洋人を惹きつけている様子が見られました。

自分たちの文化だけで視野を狭くせず、多様な文化や習慣とその変化を感じることができたので、これからも世界のことに関わっていきたいです。残り1日ですが気を引き締めて研修を行います。(国際クラス2年 S.R. & B.H. & H.T.D)