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第4回土曜サロン

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第4回土曜サロンが7月8日に行われました。まずは担当の鈴木先生から、各テーブルに配布してあるA4とB4の紙について、共通点と相違点を話し合うように指示がありました。互いに長方形の相似形であるということ、両者の共通点として2倍にしたり半分にしたりしても縦横の比は√2であるということが確認されました。さらに、両者にはどこかに同じ長さがあるので定規等を用いずに両者の比を求めるように指示がありました。各テーブルでは,各辺を比較しながらA4の対角線とB4の長い辺が同じ長さになることに気づき,両者が√2対√3になることが確認されました。ここから、本日のテーマである「黄金比と白銀比」に話が展開しました。テーブルにあった紙は白銀比と云い、Aサイズは世界共通Bサイズは日本独自で「大和白銀比」であり、ドラえもんや法隆寺の五重塔は白銀比であることの説明がありました。さらに、昨年に名古屋で開催された「黄金伝説展」に関する四方先生のコラム記事の紹介があり、もう一つの「黄金比」という、パルテノン神殿やモナリザの顔がこの比に相当することが示されました。
 また,自然界の植物の蔓や向日葵の花にも黄金比が見られること、フィボナッチ数も前の数との比が黄金比に収束することが画面で紹介されました。前半の最後に「白銀比と黄金比を比べて気づいたことを話し合ってください」との質問があり、画面で提示された事柄等から、白銀比は日本の文化に見られるのに対して、黄金比は西洋文化と自然界に見られるとの意見が出されました。最後に,鈴木先生から文庫本と新書本、生け花とフラワーアレンジメントなどを比較すると日本対西洋という構図が見られること、日本では短歌や俳句などでも5と7という数字がよく見られると説明がありました。
 後半は、四方先生の「鈴木先生は楽しそうに話していたね。学問というのは、入試のためではなく、楽しいということが根底になければいけない」との言葉から始まりました。その後は四方節がさく裂し,西洋で云う貴金属比は、黄金がx(x-1)=1の答え、白銀がx(x-2)=1の答え、黄銅がx(x-3)=1の答えであり、オリンピックのメダルに相当すること、黄金の式は無限に続く連分数につながっていくこと、「大和白銀比」は徳川家康が用いた紙のサイズであったこと、日本では畳のサイズが1対2であり組み合わせることで部屋の広さに対応することなど、話は縦横無尽に発展していきました。
 参加した他校生からは、数学は難しいものだと思って苦手分野だったけど、今回の授業を受けて、こんなに楽しいと再認識できたとの感想が出されました。 次回は、9月30日です。