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GFインドネシア研修(最終日)

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10月14日は、インドネシア研修最終日です。バリ島にはスバックと呼ばれる伝統的な水利システムがあり、その文化的背景を含め世界遺産に登録されている。午前中は、スバックによって維持されてきた美しい棚田が広がるテガラランのライステラスと、タンパクシリンのティルタエンプル寺院を訪れ、農業と信仰と観光の関係について学びました。

午後はクタ地区(車窓のみ)やジンバラン地区を見学しました。外国資本によるホテルや商業施設が立ち並ぶリゾートエリアで、同じバリ島でも伝統や地域のつながりを重んじるウブドと比べることで、バリ島の観光の異なる側面をみることができました。

以下は、日直の作成した記事です。

午前に私たちはテガララン・ライステラスとティルタエンプル寺院に行き、スバックが人々の生活とどのように関わっているのかについて学びました。スバックは900年以上続く伝統的な水利システムで水を公平に分配するための農業にとって重要な仕組みですが、同時にバリ・ヒンドゥーの哲学「トリ・ヒト・カラナ(神・自然・人間の調和)」を体現しているともされています。

テガララン・ライステラスは大きな棚田が目の前いっぱいに広がっていました。これだけ広大な土地で、何百年と米作りが維持されてきたということは、これを支えるスバックは地元の人々にとって欠かせないものだとわかりました。

ティルタエンプル寺院は聖なる水が湧き出る場所であり、地元の人々や観光客がたくさん訪れていました。「悪い夢を見たときもここに来て沐浴する」とか、「亡くなった方を清めるため湧き水があり、そこは使ってはいけない」といった説明を聞き、スバックは人々の思想や信仰とも密接に関わっているんだなと感じました。同時に、観光客も沐浴をしていたことや、タンクトップや短パンの外国人観光客が入場時に注意されていたのを見かけ(私たちは腰にサロンという布を巻きました)、観光客を招き入れつつも信仰を大事にしていることもわかりました。

スバックが世界遺産に認定されたためか、ライステラスにもティルタエンプル寺院にもたくさんの観光客がいました。観光収入源としてお金を集められる一方、地元の人々にとって神聖な場所にルールを守らない部外者が踏み込んでくる可能性もあり、伝統の維持と観光客を迎え入れることのバランスの難しさを感じました。(中村)

午後はバスの中からクタの街並みを見学しました。今まで見てきたウブドの風景とは違い、クタはホテルやクラブ、ショッピングセンターが建ち並び、街全体が華やかな印象を受けました。車窓から見えるクタの風景は、若い欧米人(主にサーフィンが目的だそうです)を始め、たくさんの外国人で賑わっていました。ウブドに比べると、クタは平地が多く歩道や町並みも綺麗に整備されていて、観光客には嬉しい、リゾートを満喫できる地域だなとも思いました。

これまで過ごしたウブドとクタの違いを考えてみました。例えば夜のクタはバーやクラブがあり、夜遅くまで観光客で賑やかな反面、酔っ払いがたくさんいたり、うるさかったり、治安が悪い状態になるそうです。ガイドさんによると、ウブドの親は子供達に「クタには行ってはいけない」と言うそうです。一方ウブドの夜は、昨夜見たケチャのダンスのように、地域の人たちの催し物はありますが、夜は静かで安全だと感じました。

クタの整備された町並みには今まで見てきたようなバリ島らしさはありませんでしたが、繁華街を楽しめるところが魅力のようです。一方ウブドは地域住民が一体となって伝統や治安を守ろうとしていると感じました。同じバリ島を訪れる観光客でも、クタに行く人とウブドに行く人では、観光のターゲットが違うのだろうと感じました。(神谷)

10月14日は丸一日の研修を終え、夜帰国の飛行機乗り込みました。機中泊のハードスケジュールでしたが、翌10月15日の朝には大きなトラブルなく無事帰国しました。

最後に、移動日の10月9日と10月15日の日直に、研修全体を振り返ってもらいました。

今日で、一週間にわたるインドネシア研修が終了しました。それぞれの研修で、漠然と見学をしたり話を聞くのではなく、様々な視点をもって研修に望む事が出来ました。特にコペルニク訪問の際には事前に詳しく予習をしていたおかげで、より深い学びを得ることができました。質疑応答の時間には言語の壁を感じながらも、それぞれの課題研究のテーマも意識しながらみんなが積極的に質問をする事ができました。研修2日目で訪問したバリトラベルニュース社では、言語の壁を恐れなかなか細かい所まで質問をする事が出来ませんでしたが、このコペルニク訪問ではその反省が上手く生かせました。今回の研修では、僕だけでなくそれぞれのメンバーが成長できたと感じています。(浅井)

10月9日から10月15日の7日間にわたり海外研修に行き、無事日本に到着することができました。この海外研修で一人一人が課題探究のテーマについて、海外までくることで調査することができる貴重な機会となりました。前半のフィールドワークでは、勇気を持って質問することがなかなかできず大変なこともありましたが、研修の後半では積極的に質問をしたりコミュニケーションをとったりすることができ課題についての理解を深めることができました。「うまく質問できない時には、簡単な質問からでも聞いてみること」「相手からの反応を受け身で待つのではなく、自分たちが積極的に行動すること」「質問はYesやNoで終わるものだけでなく、話を広がって続けようとすること」など、この研修で学んだことはたくさんあります。これからもそれらを生かし、国際クラスとしてがんばっていきたいと思います。(寺本)